FINE-TUNING & LoRA
巨大モデルを、安く自分好みに
プロンプトで足りないなら、モデルの重みそのものを少し書き換える——それが微調整。 でも数十億の重みを全部学習し直すのは高すぎます。そこでの大発見が 「変化は低ランク(細い2枚の行列)で足りる」という LoRA。 行列の分解を実際に計算しながら、5ステップで体感します。
はじめる ↓重みを、少し書き換えるFULL FINE-TUNING
プロンプトは「言い方」を変えるだけで、モデル本体は不変でした。 ファインチューニングは重み(パラメータ)そのものを手本データで更新し、 口調・形式・専門知識をモデルに焼き付けます。 ただし素直にやると全部の重みを更新することになり、巨大なコストがかかります。
FULL FINE-TUNING — 全部の重みを更新するコスト
変化は、低ランクだったTHE LOW-RANK INSIGHT
カギは「重みの変化量 ΔW」を見ること。 研究で分かったのは、微調整による ΔW はほとんど数本の方向に集中している= 低ランクだということ。つまり大きな行列 ΔW も、 細い2枚の行列の積で近似できます。ランクを動かして、復元される様子を見てください。
LOW-RANK APPROXIMATION — ΔW をランク r で近似する(実計算)
凍った本体に、小さな付け足しTHE LoRA ADAPTER
LoRAのアイデアはこう: 巨大な本体 W は凍結(❄️ 更新しない)したまま、 その隣に細い2枚 A と B だけを置いて学習します。 出力は W·x + (B·A)·x。学習するのは A・B のみ—— 更新するパラメータが劇的に減ります。数字で確かめましょう。
PARAMETER COUNT — 本体は凍結、A・B だけ学習
ランクは、質とコストのダイヤルQUALITY VS COST
ランク r を上げれば復元は良くなるが、パラメータは増える。 下げれば軽いが、粗くなる。うれしいことに、誤差は最初の数本で急激に下がり、 あるところからほとんど平ら(収穫逓減)になります。 この曲線の「ひじ」が、実用的なランクの目安です。
THE TRADE-OFF CURVE — 誤差とコストの両にらみ(実計算)
アダプタを、付け替えるSWAPPABLE ADAPTERS
いちばんの旨味はここ。本体は1つ凍結したまま、 用途ごとの小さなアダプタを差し替えるだけで別人格になります。 敬語・関西弁・箇条書き・英訳——それぞれ数MB。 「タスクの数だけ巨大モデルを持つ」必要がなくなります。チップを切り替えてみてください。
ADAPTER SWAP — 凍結した本体 + 差し替えるアダプタ
入力: 「明日の会議、10分遅れます」を書き直して