WHY AI MAKES THINGS UP

AIは、自信満々に間違える

AIは真実のデータベースではなく、「もっともらしい続き」を確率で選ぶ機械です。 だから、知らないことも堂々と埋めてしまう——これがハルシネーション(幻覚)。 なぜ起きるのか、自信をどう測り、正しさとどうズレ、どう見分けて減らすかを、 実際に計算しながら5ステップで解き明かします。

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STEP 01

もっともらしさを、選ぶ機械A PLAUSIBILITY MACHINE

AIは「知っている/知らない」で動いていません。 どんな入力にも次の一語の確率を計算し、もっともらしい続きを並べるだけ。 だから「分からない」という選択肢が、そもそも出にくい。 支えのある問いも、支えのない問いも、同じ機械が同じように埋めます。見比べてください。

NEXT-TOKEN — 支えのある問い / 支えのない問い

STEP 02

自信の正体は、確率のばらつきPROBABILITY & ENTROPY

モデルの「自信」は数値で測れます。選んだ語の確率が高いほど自信満々。 そして分布全体の散らばりを表すのがエントロピー—— 尖った分布(低エントロピー)は迷いなし、平らな分布(高エントロピー)は迷い。 ただし要注意: 自信満々でも間違っていることがあります

ENTROPY METER — 分布から自信を実際に測る(実計算)

STEP 01 の2例に、ここで 「自信満々の誤り」(一見確からしいのに間違い)を新たに加えて見比べます。

STEP 03

自信と正しさは、ずれているCALIBRATION

理想は「90%の自信で答えたことは、90%当たる」。これをキャリブレーションと呼びます。 でも生のモデルはたいてい自信過剰——90%の自信でも実際は70%しか当たらない。 自信の帯ごとに実際の正解率を並べた信頼性ダイアグラムで、ズレを実際に測ります。

RELIABILITY DIAGRAM — 自信の帯 × 実際の正解率(実計算)

STEP 04

同じ問いを、何度も聞くSELF-CONSISTENCY

手がかりのひとつが自己無矛盾(セルフコンシステンシー)。同じ質問を温度を上げて何回も聞くと—— 本当に知っていることは毎回ほぼ同じ答え知らないことは毎回バラバラになります。 答えの一致率が、そのまま「信じてよさ」の目安になります。実際にサンプリングしてみましょう。

SAMPLE & AGREE — 何度も聞いて一致率を測る(実計算)

STEP 05

接地して、減らすGROUNDING & ABSTENTION

幻覚はゼロにはできませんが、大きく減らせます。 いちばん効くのは接地(グラウンディング)——検索した根拠をプロンプトに貼り、 出典つきで答えさせること。さらに「分からないなら分からないと言ってよい」設計、 出力の検証、温度を下げる、を重ねます。対策をONにして、幻覚リスクが下がるのを見てください。

DEFENSE STACK — 対策を重ねて幻覚リスクを下げる

幻覚リスク:

RECAP

5つのステップ、ふりかえり

STEP 01もっともらしさAIは確率で続きを埋める機械。「知らない」が出にくい。
STEP 02自信の正体確率とエントロピーで測れる。だが自信満々な誤りもある。
STEP 03キャリブレーション自信と正解率のズレ(ECE)。生モデルは自信過剰。
STEP 04自己無矛盾何度も聞いて一致率を見る。ばらつきが警報になる。
STEP 05接地検索で裏付け+「分からない」を許す。リスクは大きく減る。
SERIES

ハルシネーションで④届ける(Deploy & Trust)は一区切り。 しくみを知れば、AIは「怖い魔法」ではなく「扱える道具」になります。

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