HOW AI THINKS BEFORE IT ANSWERS

AIは、考えてから答える

難しい問いに即答すると、AIは平気で間違えます。でも「途中式」を書かせると正解する—— 考える過程そのものが計算であり、長く考えるほど賢くなる。 推論モデルが答えを出す前に何をしているのかを、5つのステップで体感します。

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STEP 01

即答すると、間違えるTHE LIMITS OF INSTANT ANSWERS

テキスト生成編で見たとおり、LLMは1トークンずつ「もっともらしい続き」を書く機械。 何手も先を要する問いにいきなり答えの数字から書き始めると、 考える隙間がないまま、それっぽい間違いを口にしてしまう。 問題を切り替えて、即答モードの危うさを確かめてください。

INSTANT MODE — 考えずに、いきなり答える

STEP 02

途中式を、書かせるCHAIN OF THOUGHT

魔法のような発見でした——プロンプトに「ステップバイステップで考えて」と足すだけ。 モデルが答えの前に推論の途中経過をトークンとして書き出すと、正答率が跳ね上がる。 さっきと同じ問題を、今度は考えさせてみましょう。▶で1ステップずつ進みます。

CHAIN OF THOUGHT — 考える過程を、言葉にする

STEP 03

考える=計算するTEST-TIME COMPUTE

ここが核心。思考トークンを多く使う=計算を多く費やすということ。 その一番わかりやすい形が「何度も考えて、多数決」(自己無矛盾)。 1回の推論は当てにならなくても、独立に何回も解いて多い答えを採れば—— 正しい答えが少しでも出やすいなら、票が正解に集まっていく。実際に回して確かめましょう。

SELF-CONSISTENCY — 何度も解いて、多数決する

思考回数 1回

ACCURACY — 思考回数を増やすと、正答率はどうなるか

STEP 04

行き止まりから、引き返すSEARCH & BACKTRACK

優れた思考は一直線ではありません。いくつかの道を試し、行き止まりに気づいたら戻る。 推論モデルは自分の途中結果を検算し、「待った、これは違う」と引き返せる。 例題「9円と13円の切手で、ちょうど100円ぴったりにできる?」を、▶で探索させてみましょう。

SEARCH & BACKTRACK — 枝を試し、ダメなら戻る

STEP 05

推論モデルの、正体THE REASONING MODEL

仕上げです。o1が切り拓いた推論モデル(o1・o3、DeepSeek-R1、GeminiやClaudeの思考モードなど)は、 答える前に長い「思考」を走らせてから結論を出します。しかも思考予算(どれだけ考えるか)を選べる—— 予算を増やすほど遅く高価になりますが、途中の間違いに自分で気づけるようになる。 問題と予算を選んで、ふだんは表に出ない思考をのぞいてください。

REASONING PLAYGROUND — 思考予算を変えて、答えさせる

🔒 隠れた思考(機種により、隠す・要約して見せるなどさまざま)

RECAP

5つのステップ、ふりかえり

STEP 01即答の限界多段の問いに一瞬で答えると、それっぽく間違える。
STEP 02思考の連鎖途中式を書かせると、多段推論が一歩ずつ解ける。
STEP 03思考=計算何度も考えて多数決。使う計算を増やすと賢くなる。
STEP 04引き返し枝を試し、行き止まりを検算で見抜いて戻る。
STEP 05推論モデル隠れた思考+思考予算。精度を計算で買える。
SERIES

この章はテキスト生成編(自己回帰ループ)と 学習編(RLHF)、エージェント編(考えて動くループ)の上に建っています。

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